子どもの未来をつくるあそび場 2015-2016
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208 COLUMN ヨーロッパの街を歩いているといたるところで人々が集い、思い思いの時間を過ごしている広場に出会います。教会の前、駅前など、古代ギリシャ時代から計画的に都市づくりのなかで配置された、まさに街の中心です。 祭事が行われたり、市場が開かれたりと、街になくてはならないコミュニケーションの場。おとなも子どもも顔を会わせ、挨拶をする。子どもたちは遊び、それを見守る街のおとなたち。広場は、街をつないできた空間そのものです。 フリーゲームは、現代版の広場として、フランスの子育て中のおとなが考案しました。今の広場には、子どもたちが遊べる空間がなくなってしまっていることを危惧し、社会に子どものあそび場を取り戻したいという思いから誕生しました。 人々が集う場所、からだを動かし、ルールを通して社会性を身につけるスポーツの場所。時には、マーケットやお祭りの場所として、子どもたちが街とそして人々とつながって育ってほしい、そんなヨーロッパの伝統をかたちにし、子どもたちのあそび場を社会に取り戻す空間=フリーゲームです。フリーゲームの誕生REPORT PLAYSCAPE東日本大震災から4年が経ち、2014年にあそび場のエリアを増床。利用者が年々増加していること、小学校高学年も利用できる施設としたいことからあそび場を拡張しました。三輪車などの乗り物サーキットやバスケットボールなどが楽しめるフリーゲームを設置することで、より広い年齢の子どもたちが楽しめる環境が整っています。15げんきキッズパークにほんまつ  公共施設 福島県二本松市Photos/Ayumi Nakanishi

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