子どもの未来をつくるあそび場 2015-2016
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235PRODUCT SAFETY安全リスクとハザードの考え方 あそび環境を考えるうえで、安全性の確保と子どもの成長に必要な身体的チャレンジという一見相反するものを両立させることは、とても重要なことです。 子どもを取りまく環境においての危険性を、子ども自身が避けられる危険「リスク」と避けられない危険「ハザード」に分けて考える必要があります。能力に合わせてリスクに挑戦することは重要なあそびのひとつです。挑戦を克服したときの達成感は成長の源泉です。子ども自身の能力は子ども自身で学び取るしかありません。一方「ハザード」は、子どもが避けられない危険であり、重大な事故につながる危険です。あそび環境、遊具を考える際、リスクは適切に管理し、ハザードは徹底的に排除しなければなりません。リスクわくわくしたあそびの要素のひとつとなるリスク。子どもの発達にとってあそびの中にはなくてはならないものです。子どもにとって冒険や挑戦の対象となります。子どもは、小さいリスクへの対応を学ぶことで経験的に危険を予測し、事故を回避できるようになります。また、子どもが危険を認識したうえで行うことは、リスクへの挑戦となります。ハザードハザードとは、あそびが持っている冒険や挑戦といったあそびの価値とは関係ないところで事故を発生させる恐れのある危険性。また、子どもが予測できず、どのように対処すればよいか判断不可能な危険性。子どもが危険を分からずに行うことはリスクへの挑戦とはならず、重大な事故につながる場合があります。あそび環境の安全性の確保のために遊具の安全性の確保とともに、それらを設置する場所の安全性も確保しなければなりません。 1. 立地 交通状況などを含めたあそび場周辺の状況確認2. スペース 面積・地形などの環境の状況確認認3. ゾーニング 植栽などもふまえたあそびのゾーニング4. 安全スペース 遊具の設置安全域確認と選定5. 管理形態 あそび場の管理・運営形態確認

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