あそびのもり ONLINE

乳幼児期の心と体の発達に役立てたい
発達別「あそび道具」カレンダー

乳幼児期の成長に合わせたあそび道具

Vol.52 Spring/Summer 2019

0~1歳頃 ねんね期

ママが赤ちゃんのお世話に試行 錯誤する時期、赤ちゃんも眠り の習慣を獲得しようとがんばって います。赤ちゃんの眠りの時間 は何より優先されるべきこと。そ う考えるフランスママの常備品で、 赤ちゃんの眠りをより快適に。

新生児期の赤ちゃんは 快適な眠りのリズムを 整える準備をしています

赤ちゃんの寝かしつけは、日本のママの多くが経験する育児の悩みですが、フランスには寝かしつけや添い寝の習慣はありません。早くて生後2週間頃から、赤ちゃんはリビングから離れた子ども部屋で眠らせるのが一般的です。長年、赤ちゃんの眠りについて研究しているフランスの「キャンディード社」によると、生後2か月くらいまでの赤ちゃんは、眠りのリズムを整える練習をする時期。寝室が暗く静かであること、そして大人の生活音によって赤ちゃんの睡眠を妨げないことが重要だと考えられています。ママのにおいのするぬいぐるみ(「ドゥドゥ」)や「オルゴール」の助けを借りて、赤ちゃんを一人で眠らせる習慣づけをするのです。

  • ベビー15°傾斜まくら

    ¥4,860

    赤ちゃんは、消化器官が未発達。ちょっとした刺激で母乳やミルクを吐き戻してしまうこともあります。ゆるやかな「15°」の角度の枕で吐き戻しを軽減、赤ちゃんの良質な眠りをサポートします。

「赤ちゃん用枕やマットレス。睡眠の質を上げるための環境づくり」

フランスでは大抵の場合、赤ちゃんが泣いていても抱きかかえて寝かしつけることはしません。ベッドに寝かせた状態で子守唄を歌うなど、赤ちゃん自身で入眠させます。そのため、ママのお腹の中にいたときの姿勢にできるだけ近く、赤ちゃんが心地よいと感じる角度を保つためのマットレスや枕など、赤ちゃんの眠る環境づくりは最重要課題。赤ちゃんが寝ている間に毛布などで口をふさいでしまうことのないよう、スリーパーを着せるのも一般的です。生まれたての赤ちゃんの人生ではじめての睡眠を、快適で良質なものにすること。そしてママもたっぷりと眠り、健やかな親子関係を築くこと。それがフランス流子育ての目標なのです。

  • マルチリラックス グレー

    ¥12,960

    授乳タイムのほか、授乳後の赤ちゃんをそのまま寝かせておくことができるベビーキープとしても活躍します。赤ちゃんの姿勢が自然とCカーブになることから、赤ちゃんも心地よく過ごすことができます。

  • AIR+シリーズ ベビーまくら プティ・パンダ

    AIR+シリーズ ベビーまくら プティ・パンダ

    ¥2,916

    赤ちゃんの頭蓋骨は柔らかく、頭の片方が平らでいびつな形のまま成長してしまうことも。中央にくぼみがあるベビーまくらは必需品。全体的に小さな穴があいているので、通気性が良く熱がこもりません。

  • ミュージカル・モビール アニマルフレンズ

    ミュージカル・モビール アニマルフレンズ

    ¥9,288

    動物のマスコットが愛らしいモビール。動物たちは下を向いていて、赤ちゃんに笑いかけています。オルゴールは手巻きタイプです。鳴り終わったら赤ちゃんの様子を見に行ってあげましょう。

  • ベビーオルゴール ひつじ

    ¥3,240

    赤ちゃんの聴覚は視覚よりも発達しているといわれています。やさしい布地に包まれた心地よい音色のぬいぐるみのオルゴール。赤ちゃんの眠る前のお約束にすれば、ねんねルーティンの確立にも役立ち

1歳頃〜 はじめての知育あそび

まだ文字が読めなくても、数が数えられない頃でも大丈夫。楽しく夢中になって遊ぶことが、新たな発見につながっていきます。握りやすかったり、ピースが少なかったり、小さな子にもチャレンジしやすいあそび道具を選んでみて。

大切なのは、一生続く 『学びたい気持ち』

「アクティブ・ラーニング」という言葉を知っていますか?
これは、教師の説明を聞く受動的な授業ではなく、議論や行動を通して学習者自らが能動的に学習するための指導方法のこと。グローバル化、多様化、そして情報化するこれからの社会の中で、自ら考え、行動できる能力が求められていることから世界中で注目され、実践され始めています。
日本でも、2017年に発表された文部科学省の学習指導要領の中で、アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善が求められ、話題となりました。古くから幼児教育の現場では、アクティブ・ラーニングが実践されている施設もありましたが、最近では一部の大学や高校が本格的に取り入れ、実績を上げているようです。
そして、2020年の教育改革により、大学入試の内容が変わります。それに対応するため、高校の授業内容も変化し、さらに中学校、そして小学校…というように、今、ほぼ同時に全学校関係者が課題に直面している状態といえます。
ここで重要なのがアクティブ・ラーニングが持っている本来の意味は何かということ。もっと豊かで可能性の広がる考え方であるはずなのに、このままでは〝受験のためだけ〟ということになってしまうのではないでしょうか。

  • オリジナル積み木 カラー【積み木のほん付】

    ¥17,280

    シンプルな形の積み木は、お城になったり乗り物になったり。思いのままさまざまな立体物を作ることができます。ブロックを横一列に並べることから、やがて縦、横、奥行き、高さを加えた3次元へあそびが発展していきます。

  • ルーピング フリズル

    ¥4,860

    らせんやカーブなどワイヤーに沿ってビーズを動かすことで、脳を刺激し、思い通りに指を動かす力を身につけられます。ビーズは、カーブを滑ったりくるくる回ったり、繰り返し遊び、色、形、大きさの認識力も育みます。

  • アンビ・トーイ ロックブロック

    ¥2,484

    1歳頃からの発達にピッタリな〇△□のブロックの色と形合わせ。扉は大きなカギで開け閉めすることができ、手先の器用さも育めます。カギを回すと「ギギギ」と音がするのも楽しく、赤ちゃんは夢中になります。

2歳頃〜6歳頃 アクティブ・ラーニング

「主体的に学ぶこと」を意味し、自ら試行錯誤を繰り返して答えを導き出すことで、科学的思考や問題解決力など、子どもたちの未来に繋がる力を育みます。大切なのは、子ども自身が「学びたいと思える心」を持つということです。

一般的に『できるだけ早く』とか『いまできるように鍛える』ことが教育だととらえられがちですが、『ママに言われたから』『やったら褒められるから』という動機が一生続くことはありません。ボーネルンドは『生涯続く学びたい気持ち』を持つことが最も大切だと考えています。その気持ちは子どものときのあそびを通じて育むもの。
あそびの中での小さな気づき、楽しかったと前向きに思えた記憶や経験を、子どもたちの柔軟な脳にひとつひとつ積み上げていくことこそが、「生涯学びたい」という気持ちを育むのだと考えています。
この点で、世界には参考にできる先進事例があります。たとえばオランダでは「アクティブ・ラーニング」的な取り組みを、すでに実践しています。そこには、今後私たちが目指したい教育法のヒントが見つかります。
オランダでは、1895年に幼稚園が廃止されました。幼児教育は小学校からスタートします。小学校には、早くて3歳から入ることができます。小学2年生は7歳からとなっていますが、1年生の一学年には4~6歳の子どもが混在しているのです。個人差がいちばん大きい年齢層なので、文字が読めたり書けたりする子、数が数えられる子もいれば数えられない子もいます。さまざまな成熟度の子どもたちをだいたい20~25人くらいでひとクラスにまとめ、担任の先生は一人です。子どもの人数が少なくはない中で、先生は効率よく授業を行わなければなりません。ですから当然、子ども同士の学び合いが活発に行われます。遊具も、年齢ごとのあそび道具をそろえるスペースがないため、ひとつの道具でも年齢や発達段階に応じてさまざまに取り組めるよう、シンプルなものが厳選されて置かれています。小さな子には一見遊び方が難しそうでも、先生が少し助言することで子ども一人でも遊べるような道具が教材として選ばれ、教室に置かれているのです。これらの取り組みは、家庭でも取り入れられるものだと私たちは考えています。同じあそび道具であっても、3歳のときには3歳なりの遊び方、6歳には6歳の遊び方があるということです。

  • ファンラーニングシリーズ シェープス&カラーズ

    ¥5,076

    さまざまな色、形のビーズが豊富に入っています。問題カードに書かれた絵を再現することで、ステージごとにたくさんの気づきが。自分の発想でビーズを分類することで、創造性も育みます。形や色を指定してクイズ形式にするなど、工夫次第で発展的な遊び方も楽しめます。

  • キャンディー・キャッチャー

    ¥3,888

    「色」をつかって遊ぶヨーロッパ版のカルタあそび。瞬時に色を正しく見分ける観察力や集中力が求められるゲームで、子どもから大人まで、みんなで一緒に楽しめます。使うサイコロの数を増やせば、より難易度が上がり、ステップアップできます。

  • 色合わせゲーム ゆうびんポスト

    ¥2,484

    ゆうびんポストと手紙がモチーフとなったマッチングゲーム。手紙をめくって分類し、同じ色のゆうびんポストへ投函します。小さな子どもにも楽しめるシンプルなゲームですが、年齢や人数にあわせて遊び方を変えることもできます。

教育道具の役割とはどんなこと?

小学3年生になると学校の授業内容に抽象的な概念が一気に増えます。1、2年生のころに習う漢字は、「山」や「牛」など具体的なものが中心ですが、3年生になると「委員会」の「委」や、「文章」の「章」など、形のないものを表す漢字を習い始めます。算数では、「二等辺三角形」や「円」などの基本的な幾何の考え方も学びます。ここで勉強についていけなくなる子どもたちは少なくなく、勉強に対して苦手意識を持つようになってしまいます。例えば「数える」という行為と「数字」そのものを結びつける、など子どもたちが抽象的な事柄を理解するときに重要なのは「見える化」させることです。それを手助けするのが教育道具の役割であり、存在意義だと、私たちは考えています。

  • カラーフォックス

    ¥2,160

    各プレーヤーにカードを配り、スティックの色を見て、同じ色の組み合わせのカードを素早く探すゲーム。順番にカードを出し、同じ色のマッチの色があれば隣り合うように並べ、マッチ棒が1本完成すると木製の棒がもらえます。親子で夢中に!

  • ファンラーニングシリーズ マッチング・ペアーズ

    ¥7,344

    絵を見比べて「同じ・違う」を探します。「記憶すること」は小さな子どもには難しいことですが、フタを開けて見つける“あそびの要素”が加わることで夢中に。色や形の違いや共通点を見分ける認知力、物の位置関係を覚える記憶力を育みます。

  • ヒコウキ雲のお絵かきゲーム

    ¥3,888

    出題者は、カードに描かれた形をチェーンで再現。回答者はこれだ!と思う形が描かれたカードをいち早く見つけて取ります。形をよく観察し、見極める力が必要に。どちらも「相手に正確に伝える」ことが重要で、コミュニケーション力も求められます。

道具には実体験を通して納得させる力がある

大人が想像する以上に、子どもたちは初めて見るもの、初めて聞くものばかりの世界で生きています。だからこそ、道具を使用して実体験し、納得することが大切なのです。幼少期なら、苦手意識はありませんから、楽しい記憶が残りやすくなります。子どもたちの典型的な行動のひとつとして、同じことを繰り返す、ということがあります。これは何度も何度も試して確認し、その結果に納得することを「心地良い」と感じているということ。子どもたちは、2回、3回と繰り返し実験し、体験して学んでいるのです。ですから、この時期は、子どもたちの「繰り返すあそび」にとことん付き合ってあげてほしいと思います。
すべての子どもたちが「できた!」という達成感を味わいたいと思っています。それを導くためのアプローチには、大きく分けると2つのタイプがあります。簡単なところからスタートし、段階的に自信を持たせながらゴールを目指すスモールステップタイプと、最初から難易度を上げ、ダメだったらいったん戻って何度もトライするタイプ。どちらの方が、その子どもに合っているのか、同じあそび道具でもアプローチを変えることで興味を持って取り組み始めることもあるので、ぜひ、ご自宅でお子さんをよく観察しながら試していただきたいと思っています。

  • はじめてのボール転がし

    ¥4,104

    ボールを投入するスタート地点は、小さな子にもわかりやすい黄色。ボールは回転しながらちょうど良いスピードで落ちていきます。ボールのひとつにはビーズが入っていて、視覚でも聴覚でも楽しめます。

  • クーゲルバーンクライン トリヒター カーブセット

    ¥8,856

    最初は少ないパーツを組み立てて、ボールの落とし方や転がる速さを観察します。だんだんと使うパーツを増やし、小さなコースから大きなコースづくりへ。美しい曲線とボールの動きに創作意欲も高まります。

  • クアドリラ・ベーシックセット

    ¥7,776

    カーブレールとブロックが入ったベーシックセット。何種類ものレールやキューブには、それぞれ異なるしかけがあり、組み立て方でビー玉のスピードや方向が変化。重力や摩擦の物理理論も実体験できます。

  • キューブ・コースター

    ¥5,832

    キューブ型のブロックとレールを組み合わせ、ボールの通る道をつくります。ボールは、上から下に転がるだけでなく、下から上にあがることも。あそびを通して、重力、垂直抗力、遠心力、摩擦力のはたらきなど、力学の仕組みを実感できます。

子どもたちの試行錯誤は トライ・アンド・リトライ

子どもたちは、「失敗」ということを大人のように評価せず、当たり前のプロセスとして過ごしています。あそび道具を前にして「さっきやってみたけど上手くできなかった」と落ち込んでいる子どもはいません。大人は試行錯誤という言葉を「トライ・アンド・エラー」と表現しますが、子どもたちにとっての試行錯誤は「トライ・アンド・リトライ」なのです。子どもたちはひたすら前向き。学びたいという気持ちを本能的に持っていて、大人の何気ない言葉を聞いていたり、教えていないことを理解していることもあります。

  • マグ・フォーマー ベーシックセット 30ピース

    ¥7,128

    瞬時にくっつく磁石入りのブロック。最もよく使う基本的な形、正方形と三角形のセットです。まずは平面に並べ、つなぎ合わせてパターンをつくり、カチッと組み立てて立体に。小学校で習う「図形」「角度」の概念をあそびの中で楽しく体感できます。

  • ミックスマッチ ボリュームセット

    ¥6,912

    磁石で簡単に着脱できる車や飛行機、船のボディをさまざまに組み合わせることができます。自分の発想次第でいろいろな乗り物に変身、想像力が広がります。車や電車などの乗り物に興味が出てきた頃に。

  • マグネティック・マイティー・マインド

    ¥3,672

    カードに描かれた図形をタイルで作り上げていきます。ひとつの形が完成したら、次の問題にステップアップ。「形」「図形」の把握、また複雑な形が▲■の組み合わせでできていることを実感できます。

すべての子どもは学習者「learner(ラーナー)」です

子どもたちは、生まれながらに〝学びたい〟という欲求を持っています。私たちは、世界中の教育現場で子どもの学びを引き出すために、先生たちが厳選し、選ばれてきている優れた道具だけを、教育施設はもちろん、ご家庭用としても、これからも提供し続けていきたいと考えています。

vol.52/2019春夏号のアンケート

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この記事は、あそびのもりVol.52 Spring/Summer 2019の記事です。

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